メンタルヘルス不調に関する最新事例
餃子の王将に損害賠償請求(事例1)
王将フードサービス従業員(27)=休職中=が5日、長時間労働でうつ病になったとして、同社に休業損害や慰謝料など約2300万円の損害賠償請求。
従業員は2010年1月以降、正社員として調理などを担当。
うつ病発症の直前6カ月の時間外労働は、1ヵ月平均約135時間。
さらに、1日10時間を超えた分の労働時間は賃金に反映されない仕組みで、
サービス残業が常態化していた。
従業員は体調を崩し11年4月以降は欠勤。京都南労働基準監督署は
昨年、長時間労働などとうつ病発症との因果関係を認め、労災認定。
従業員は「自分と同じ働き方をしている人は他にいる。会社に職場環境の
改善をしてもらいたい」と訴えている。(京都地裁 2013/2/5)
過労自殺認定で損害賠償請求(事例2)
男性=当時(31)=が出向先のチョコレート会社で自殺したのは
長時間労働が原因だとして、渋谷労働基準監督署が労災認定。
遺族は同日、同社に約9700万円の損害賠償請求。
男性は2004年からコールセンター業務を行う会社に正社員として勤務。
11年10月、関連会社のチョコレート製造・販売「コンパーテス・ジャパン」
(東京都渋谷区)に出向し、トラブル対応や在庫管理、店舗スタッフの採用等を担当していたが、同年12月末に同社の非常階段で首をつって自殺した。
労基署は、バレンタインデー前の繁忙期と重なり、男性の
自殺前1ヵ月の時間外労働が約170時間に上っていたと指摘。
上司の叱責に業務指導の範囲を超えた発言があったなどと認定。
(東京地裁2013/01/29)